Googleが「AI記事は公開前に人が事実確認を」と明記|改訂の要点と公開前チェックリスト

目次

Googleは2026年10月1日、検索セントラルの「生成AIコンテンツの使用に関するガイダンス」を改訂し、AIで作ったコンテンツは公開前に人が事実確認・レビューすることが不可欠だと明記しました。同じ日に「有用なコンテンツの作成」のページも更新され、ページの品質を見るときの4つの観点(労力・独自性・技能・正確性)が書き加えられています。

先に結論をお伝えします。AIで記事を書くこと自体は、Googleのガイドライン違反ではありません。問われているのは、事実が正しいか、読者にとって価値があるかです。少人数でブログやオウンドメディアを運用している中小企業は、「公開前に確認する人を決める」「本文だけでなくタイトルや画像の説明文も確認する」「自社にしか書けない情報を足す」の3つを運用ルールにしておくことをおすすめします。

本記事では、Googleの公式ドキュメント(2026年10月5日時点で確認)をもとに、改訂の内容と、公開前のチェックリストを整理します。

2026年10月1日に何が変わったか

Google検索セントラルのドキュメント更新履歴では、10月1日の改訂は「検索品質評価ガイドラインの情報や、開発者向けイベントで説明した内容に合わせた」ものと説明されています。主な変更は次の2つです。

ドキュメント主な変更点
生成AIコンテンツの使用に関するガイダンス生成AIの出力には不正確な情報(ハルシネーション)が含まれることがあるため、公開前に人が事実確認・レビューすることが不可欠と明記。確認の対象には、本文だけでなく、title要素、メタディスクリプション、構造化データ、画像の代替テキスト(alt)も含まれる
有用で信頼性の高い、ユーザー第一のコンテンツの作成ページの目的を直接果たす部分を「メインコンテンツ」と定義し、その品質を見る4つの観点(労力・独自性・技能・正確性)を追加

なお、2026年10月5日時点では、日本語版のページにはまだ改訂が反映されていない場合があります。最新の内容は英語版で確認してください。

参考記事 Guidance on using generative AI content(Google 検索セントラル)/Creating helpful, reliable, people-first content(Google 検索セントラル)/ドキュメントの更新履歴

AIで記事を書くこと自体は問題ないのか

Googleは、生成AIを使ったコンテンツそのものを禁止していません。ガイダンスでは、生成AIは調べものや記事の構成づくりに役立つとしたうえで、注意点として次のことを挙げています。

  • ユーザーにとっての価値を加えずに、生成AIで大量のページを作ると、スパムポリシーの「大量生成されたコンテンツの不正使用(scaled content abuse)」にあたる可能性がある
  • AIの出力には誤りが含まれることがあるため、事実確認が欠かせない
  • コンテンツがどのように作られたかを読者に伝えることも検討する

つまり、評価を分けるのは「AIを使ったかどうか」ではなく、「正確で、読者の役に立つ内容になっているか」です。

また、Googleは2026年9月24日に「2026年9月のスパムアップデート」の展開を始めています。全世界・全言語が対象で、完了まで最大2週間かかるとされ、10月5日時点では完了の発表はまだありません。この時期にAIで記事を量産していたサイトで順位が大きく動いた場合は、完了の発表を待ってから原因を確認するのが安全です。

参考記事 Google Search Status Dashboard(September 2026 spam update)

人が確認すべき範囲:本文だけでは足りない

今回の改訂で見落としやすいのは、確認の対象に読者が本文以外で目にする部分が含まれている点です。AIライティングツールやCMSのAI機能は、タイトルや説明文、画像のaltまで自動で作ることが増えています。

確認する場所AIで起きやすい誤り確認のしかた
本文存在しない数字・日付・制度、古い仕様、他社の情報との混同数字・日付・固有名詞・料金は、公式サイトなど一次情報で1つずつ照合する
タイトル(title)本文にない内容や、言い過ぎの表現(「必ず」「No.1」など)本文の内容と一致しているか、誇大な表現がないかを確認する
メタディスクリプション本文と違う料金・条件、古い情報本文と同じ事実になっているかを確認する
構造化データ実際と違う価格・在庫・評価、存在しない著者名ページに表示されている内容と一致しているかを確認する
画像の代替テキスト(alt)画像と違う内容、キーワードの詰め込み画像に写っているものを具体的に説明しているかを確認する

ECサイトの場合は、さらに次の点にも注意が必要です。ガイダンスでは、AIで作った商品画像にはIPTCのDigitalSourceTypeメタデータ(TrainedAlgorithmicMedia)を含めること、AIで作った商品のタイトルや説明などの属性は、AI生成であることを分けて示すことが求められています(Google Merchant Centerのポリシー)。

画像の代替テキストの書き方は、「Search Consoleに「マルチモーダル」追加|Googleレンズ・かこって検索からの流入を確認する方法」でも紹介しています。

品質を見る4つの観点と、中小企業ができること

「有用なコンテンツの作成」のページに加わった4つの観点は、Googleの検索品質評価者がページを評価するときに使うものです。評価者の評価がそのまま順位を決めるわけではありませんが、Googleが「良いページ」をどう考えているかを知る手がかりになります。中小企業が取り組みやすい形に置き換えると、次のようになります。

観点Googleの説明(要旨)中小企業ができること
労力(Effort)コンテンツの作成にどれだけ人の作業が使われたか自社で撮った写真、実際に試した手順、集計した自社データを入れる
独自性(Originality)他では得られない独自の情報や視点があるかお客様からよく受ける質問、現場で気づいた注意点、自社の判断基準を書く
技能(Talent or Skill)訪問者を満足させるのに必要な技能が表れているかわかりやすい文章、見やすい表や図、正しく動くフォームやツールにする
正確性(Accuracy)情報ページは事実として正確であること。お金や健康などのテーマ(YMYL)では特に高い正確性が求められる出典を確認し、確認した日を書く。確認できないことは「未確認」と書く

AIが得意なのは、一般的な情報を整理して文章にすることです。一方で、労力と独自性に当たる「自社で見たこと・やったこと」はAIには書けません。AIに下書きを任せ、人は事実確認と自社の情報の追加に時間を使うのが、少人数の会社にとって現実的な分担です。

公開前のチェックリスト

AIを使って記事を作る場合、公開前に次の項目を確認する運用をおすすめします。確認する担当者をあらかじめ決めておくことが大切です。

  1. 数字・日付・料金・固有名詞を、公式サイトなどの一次情報で1つずつ照合した
  2. 引用した情報の出典のリンクを実際に開き、書いた内容が載っていることを確認した
  3. 確認できなかった情報は削除したか、「未確認」と明記した
  4. タイトルとメタディスクリプションが本文の内容と一致し、誇大な表現がない
  5. 画像のaltが画像の内容を正しく説明している
  6. 構造化データを使っている場合、ページに表示されている内容と一致している
  7. 自社の写真・事例・データ・担当者の見解など、自社にしか書けない情報が入っている
  8. 同じような内容の記事がサイト内にすでにないか確認した(似た記事の量産を避ける)
  9. 健康・お金・法律に関わる内容は、専門の担当者が確認した。広告表現に関わる法律(景品表示法・薬機法など)に触れる表現がない
  10. 誰が書き、どのように作ったかがわかるように、著者名や作成方法を示している

当社での運用例

参考として、このブログでの進め方を紹介します。当社でも、公式発表の下調べや記事の構成づくりに生成AIを使っています。そのうえで、各社の公式ページを人が開いて内容を確かめ、記事内に確認した日付と出典のリンクを載せています。日本での提供時期など公式に書かれていないことは「未確認」と明記し、当社の意見は公式の推奨と分けて書くようにしています。

よくある質問

Q. AIで書いた記事には「AIで作成」と書く必要がありますか?

Googleは、コンテンツがどのように作られたかの情報を読者に伝えることを「検討する」よう案内しています。「有用なコンテンツの作成」のページでも、誰が(Who)、どのように(How)、なぜ(Why)作ったかを示す考え方が紹介されており、自動化やAIを大きく使った場合はその説明が役立つとされています。表記の方法に決まった形はないため、読者にとって自然な形で示すとよいでしょう。

Q. AIで書いた記事は、Googleに見抜かれて順位が下がりますか?

Googleは、AIを使ったこと自体を問題にしていません。問題になるのは、価値を加えずに大量のページを作ることや、不正確な情報です。順位を気にしてAIの使用を隠すよりも、事実確認と独自の情報の追加に力を入れるほうが確実です。

Q. 9月のスパムアップデートの時期に順位が下がりました。どうすればよいですか?

まずはGoogle Search Status Dashboardで完了の発表を確認し、完了後にSearch Consoleで、どのページ・どの検索語句で表示回数が減ったかを確認します。展開中は順位が上下しやすいため、その間に記事を大きく書き換えるのは避けたほうが原因を切り分けやすくなります。

まとめ

  • Googleは2026年10月1日、AIで作ったコンテンツは公開前に人が事実確認・レビューすることが不可欠だと明記した
  • 確認の対象は本文だけでなく、タイトル、メタディスクリプション、構造化データ、画像のaltも含まれる
  • AIで記事を書くこと自体は違反ではない。価値を加えない大量生成と不正確な情報が問題になる
  • 品質を見る観点は「労力・独自性・技能・正確性」。自社の写真・事例・データなど、AIには書けない情報を人が足す
  • 公開前のチェックリストを作り、確認する担当者を決めておく

AIに任せる範囲と人が決める範囲を分ける考え方は、広告運用でも同じです。「広告運用のAI自動化はどこまで任せる?Google・Meta・TikTokの2026年秋の変更と確認ポイント」もあわせてご覧ください。

ISSUNでは、オウンドメディアの記事制作の体制づくりや、SEOの改善を支援しています。「AIを使った記事制作のルールを作りたい」「スパムアップデート後の順位を確認したい」といったご相談は、お問い合わせからお気軽にご連絡ください。

参考にした公式情報(2026年10月5日確認)


この記事を書いた人
矢崎
矢崎
ISSUN/ マーケター/コンサルタント 営業職を6年経験し、コンサルティング職へ。 ・飲食店の立ち上げ ・ECサイト(自社ドメイン・楽天・amzon) ・アパレル ・化粧品 ・脱毛 ・教育法人 ・医療福祉サービス などを担当。業界を横断した知識で売上・リード獲得を行う。
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