Google広告「AI Max」のAI Briefが日本語対応へ|自分の言葉でAIに指示する新機能と、今からできる準備

目次

Googleは2026年9月23日、Google広告の「AI Max(AI 最大化設定)」に関する2つの発表をしました。1つは、自分の言葉でAIに指示を出せる「AI Brief」のクローズドベータを、日本語を含む7言語に広げること。もう1つは、検索語句から広告、リンク先のページまでをまとめて見られる新しいレポートです。どちらも、詳しい内容と提供時期は「年内に案内する」とされています。

先に結論をお伝えします。AI Briefは、日本ではまだ一部の広告主向けのテスト段階で、多くの中小企業はすぐには使えません。ただし、いまある「テキストに関するガイドライン」(ベータ版)は日本語でも使え、AI Briefを使い始めると自動でAI Briefに引き継がれます。また、2026年9月からは、テキストのカスタマイズを使っている検索キャンペーンがAI Maxに自動で切り替わり始めています。まずは自社のキャンペーンの設定を確かめ、AIに「言ってはいけないこと」を伝える準備をしておくのがおすすめです。

本記事では、Googleの公式情報(2026年10月13日時点で確認)をもとに、AI Briefの中身と、今からできる準備を中小企業向けに整理します。

AI Briefとは:自分の言葉でAI Maxに指示を出す機能

AI Briefは、Geminiを使って、広告主が自分の言葉でAI Maxの動きを方向づける機能です。自社の事業、広告で伝えたいこと、届けたい相手を文章で説明すると、Googleがその内容を広告のガイドラインに整理します。設定が終わると、作られる広告文や、広告が出る検索語句の例がプレビューで表示され、意図どおりかを確かめてから修正できます。

AI Briefの画面。左は自社の事業や広告の方針を文章で入力する画面、右は整理されたガイドラインと広告文・検索語句の例を確認する画面
AI Briefの画面(英語版)。左で自社について文章で説明し、右でガイドラインと広告文・検索語句の例を確認する
画像出典:Google Ads「AI Brief」

AI Briefで指定できるのは、次の3種類のガイドラインです。例はGoogleの発表で示されたものを日本語にしています。

ガイドライン何を指定するかGoogleが示した例
メッセージ広告で言うこと・言わないこと「価格には絶対に触れない」
マッチング広告を出したい検索、出したくない検索「健康的な常備食品の検索を優先する」「通学制の学位の検索は避ける」
オーディエンス届けたい人と、その人に合わせたメッセージ「健康を気にする人には、自然由来の商品を強調する」

参考記事 Google:Steer performance with new AI Max features(英語)/Google Ads:AI Brief(英語)

これまでの経緯と、日本での提供状況

時期内容
2026年4月30日AI Max の1周年に合わせてAI Briefを発表。英語版を、AI Max を使う検索キャンペーンから数か月かけて提供し、その後 P-MAX と AI Max for Shopping にも広げるとした
2026年9月23日AI Briefのクローズドベータを、オランダ語・フランス語・ドイツ語・イタリア語・日本語・ポルトガル語・スペイン語に広げると発表。あわせて新しいレポートも発表
2026年10月13日時点日本語版の具体的な提供日や申し込み方法は、公式には案内されていない(「年内に詳細を案内」)

「クローズドベータ」は、Googleが選んだ一部の広告主だけが試せる段階です。管理画面に表示されていない場合は、使えるようになるのを待つことになります。試したい場合は、Googleの担当者がいる広告主であれば相談してみるとよいでしょう。

参考記事 Google:We’re bringing AI Brief to more languages and adding a new AI Max reporting feature(英語)

おさらい:AI Max(AI 最大化設定)の3つの機能

AI Briefが方向づける「AI Max」は、検索キャンペーンに追加できるAIの設定です。主に次の3つの機能でできています。

機能内容止めたいとき
検索語句とのマッチング登録したキーワード以外にも、関連する検索語句を見つけて広告を出す広告グループの設定で無効にできる
テキストのカスタマイズ既存の広告やランディングページの文章をもとに、検索語句に合わせた広告文をAIが作るキャンペーンの設定で無効にできる
最終ページURLの拡張成果が見込める場合に、サイト内のより関連するページに誘導するキャンペーンの設定で無効にできる(テキストのカスタマイズを止めると一緒に止まる)

AI Maxの全体像や、2026年5月に発表されたショッピング・旅行向けの広がりは、2026年5月Google広告のAI活用がさらに進化。AI Max for Shopping・旅行向け検索キャンペーン・YouTubeクリエイター活用の最新動向でも解説しています。

参考記事 Google 広告 ヘルプ:検索キャンペーン向け AI 最大化設定の仕組み

今からできる準備

1. 自社のキャンペーンがAI Maxに切り替わっていないか確かめる

Googleのヘルプによると、2026年9月から、テキストのカスタマイズ(以前の「自動作成アセット」)を使っている検索キャンペーンは、自動的にAI Maxへアップグレードされます。知らないうちに、登録していない検索語句に広告が出たり、AIが作った広告文が配信されたりしている可能性があります。[キャンペーン]→[設定]で、対象の検索キャンペーンの「AI 最大化設定」がオンになっていないかを確認しましょう。

2. 「テキストに関するガイドライン」でAIに禁止事項を伝える

AI Briefが使えるようになる前でも、「テキストに関するガイドライン」(ベータ版)で、AIが作る広告文のルールを指定できます。日本語を含む全言語で使え、AI Briefを使い始めると、設定したガイドラインはAI Briefの「メッセージ」のガイドラインに自動で移ります。

項目内容上限
語句の除外AIが作る広告文に入れたくない単語・フレーズ。言語ごとに指定が必要(英語で除外しても日本語の広告には効かない)キャンペーンごとに25個
メッセージの制限避けてほしい内容や表現、守ってほしいトーンを文章で指定するキャンペーンごとに40個

設定は、検索キャンペーンの[設定]→[AI 最大化設定]の「アセットの最適化」から「テキストに関するガイドラインを追加」を選びます。テキストのカスタマイズがオンになっている必要があります。

Googleのヘルプでは、具体的で直接的な指示が効果的で、例を添えると精度が上がるとしています。逆に、主観的な指示、特定の層に向けた指示、「可能であれば」のようなあいまいな指示、複数の条件を1文にまとめた指示は、効果がないか対象外です。中小企業で使いやすいメッセージの制限の例は次のとおりです(ISSUNによる例)。

  • 具体的な価格に言及しない(例:「月額3,000円」など)
  • 「最安」「No.1」など、根拠を示せない比較表現を使わない
  • 「必ず」「絶対」など、効果や結果を約束する表現を使わない
  • 実施していないキャンペーンや割引に言及しない(例:「初回無料」など)

注意点として、ガイドラインに合わない既存のAI作成の広告文は、配信が止まり削除済みになります。制限を増やしすぎると使える広告文が減り、成果が落ちることもあります。まずは本当に避けたいことに絞って設定しましょう。

参考記事 Google 広告 ヘルプ:P-MAX キャンペーンと検索キャンペーンでテキストに関するガイドラインを使用する(ベータ版)/Google 広告 ヘルプ:検索キャンペーンのテキストのカスタマイズについて

3. AIが作った広告文と、広告が出た検索語句を確認する

発表された新しいレポートは、検索語句、表示された広告、リンク先のページを1つの流れで見られるものです。提供は年内の予定ですが、いまのレポートでも次の確認はできます。

  • 検索語句レポート:「マッチタイプ」が「AI 最大化設定」の検索語句を確認する。「検索語句と広告の組み合わせ」で、どの広告見出し・ページが使われたかも見られる。合わない語句は除外キーワードに追加する
  • アセットのレポート:「提供者」列が「Google AI」の広告文が、AIの作ったもの。不適切なものは削除できる
  • ランディングページのレポート:「選択方法」列で、AI Maxが選んだページかどうかが分かる

参考記事 Google 広告 ヘルプ:検索キャンペーン向け AI 最大化設定のレポートについて

4. AIに渡す「自社の説明文」を用意しておく

AI Briefでは、自社の事業や伝えたいことを文章で説明します。使えるようになったときに慌てないよう、次の4点を短くまとめておくと便利です。社内で広告の方針をそろえる資料としても役立ちます。

  1. 何の会社か、誰に何を提供しているか
  2. 広告で必ず伝えたい強み(根拠のあるもの)
  3. 広告で言ってはいけないこと(価格、誇大な表現、業界の規制で使えない言葉など)
  4. 広告を出したい検索、出したくない検索(例:「採用」「中古」「無料」など、客にならない検索)

Google広告でAIに任せる範囲の考え方は、広告運用のAI自動化はどこまで任せる?Google・Meta・TikTokの2026年秋の変更と確認ポイントでも解説しています。

よくある質問

Q. 日本語のAI Briefはいつから使えますか?

2026年10月13日時点で、具体的な日付は発表されていません。Googleは9月23日の発表で、詳細と提供時期を年内に案内するとしています。まずはクローズドベータとして、一部の広告主から始まります。

Q. AI Maxを使っていなくても、AI Briefは関係ありますか?

AI Briefは、まずAI Maxを使う検索キャンペーン向けに提供され、その後P-MAXとAI Max for Shoppingに広がる予定です。AI MaxもP-MAXも使っていない場合、今すぐの影響はありません。ただし、テキストのカスタマイズを使っている検索キャンペーンは、2026年9月からAI Maxへの自動アップグレードの対象なので、設定は確認しておきましょう。

Q. テキストに関するガイドラインは、今設定しても無駄になりませんか?

無駄にはなりません。Googleは、AI Briefを使い始めると、既存のテキストに関するガイドラインがAI Briefのメッセージのガイドラインに自動で移るとしています。

まとめ

  • 2026年9月23日、GoogleはAI Max の「AI Brief」のクローズドベータを日本語を含む7言語に広げると発表した。提供時期の詳細は年内に案内される
  • AI Briefでは、メッセージ・マッチング・オーディエンスの3種類のガイドラインを、自分の言葉で指定できる
  • 2026年9月から、テキストのカスタマイズを使う検索キャンペーンはAI Maxへ自動アップグレードされている。まず設定を確認する
  • いま使える「テキストに関するガイドライン」(語句の除外25個・メッセージの制限40個)で禁止事項を伝えておけば、AI Briefに引き継がれる
  • AIが作った広告文と、広告が出た検索語句は、既存のレポートで定期的に確認する

ISSUNでは、Google広告のAI Maxや自動化機能の設定の見直し、広告文のルールづくりを支援しています。「AI Maxに切り替わっているか確認したい」「AIが作る広告文が心配」といったご相談は、お問い合わせからお気軽にご連絡ください。

参考にした公式情報(2026年10月13日確認)


この記事を書いた人
矢崎
矢崎
ISSUN/ マーケター/コンサルタント 営業職を6年経験し、コンサルティング職へ。 ・飲食店の立ち上げ ・ECサイト(自社ドメイン・楽天・amzon) ・アパレル ・化粧品 ・脱毛 ・教育法人 ・医療福祉サービス などを担当。業界を横断した知識で売上・リード獲得を行う。
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