2010年7月11日

紙 < ipad < kindle な 速読差?電子書籍の未来とScanSnapスゴイ!

こんにちわ。宮松です。 web設計時に欠かせない「webユーザビリティ」。そして、web関係者なら必ずご存じのwebユーザビリティ第一人者、Jakob Nielsen氏(国内でも ...

こんにちわ。宮松です。

web設計時に欠かせない「webユーザビリティ」。そして、web関係者なら必ずご存じのwebユーザビリティ第一人者、Jakob Nielsen氏(国内でも Jakob Nielsen博士のAlertbox の公認翻訳サイトが有名です。)が、小規模ながら、電子書籍における読書速度の違いのユーザテストを実施されていました。

  • 紙の書籍
  • iPad(iBooks)
  • Kindle2
  • PC

の4つのデバイスを使った実質24名での少人数対象の調査。短すぎず長すぎずストーリーにも没頭できるということで、17分ほどで読める「ヘミングウェイの短編」を使用。結果は以下のとおりでした。


読むスピードにおいては、紙に比べて、iPad(第一世代iBooks)で6.2%遅く、Kindle2で10.7%遅かったが、統計的に十分な有意差が得られたとは言い難かった。ただ言えるのは、電子書籍はまだ書籍を凌駕できていない状況にあるといえる。

iPad and Kindle Reading Speeds

Results: Books Faster Than Tablets

The iPad measured at 6.2% lower reading speed than the printed book, whereas the Kindle measured at 10.7% slower than print. However, the difference between the two devices was not statistically significant because of the data’s fairly high variability.Thus, the only fair conclusion is that we can’t say for sure which device offers the fastest reading speed. In any case, the difference would be so small that it wouldn’t be a reason to buy one over the other.But we can say that tablets still haven’t beaten the printed book: the difference between Kindle and the book was significant at the p<.01 level, and the difference between iPad and the book was marginally significant at p=.06.

決定的な有意差は得られなかった、とされていますが、なんだかNielsen氏に「らしくなさ」を感じてしまいました。

今回の調査(Study)は、時間軸で言うと「旧メディアとの比較」という「後ろ向き」な調査。まだまだ過渡期ということもあると思いますが、本来なら「これこそが未来の使いやすい電子書籍のカタチですよ!」という、Jakob Nielsen氏ならではの先端的な研究とテストがなされることに期待します。

つまり、1995年〜1998年くらいまでのwebデザインと、2010年の近代webデザインでは、ユーザ解析の進歩やユーザリテラシーの変化から、ユーザビリティにおいても、快適さや心地よさにおいても、洗練度合いは雲泥の差です。(おおよそね。)
で、同様に電子書籍においても、「従来の書籍がiPadで表示されているだけ」ではダメなわけで、いわば「eBookデザイン」の研究と挑戦がこれからのトレンドとなってゆくのでしょうね。

さらには、多様化されるニーズによって、iPadにはiPad(iBooks)なりの、KindleにはKindleなりの、それぞれの「最適な見せ方」が構築されてゆけばと思います。

となると、必然的に、ePub解析をはじめとした「電子書籍の解析ツール(技術)」に期待ですが、早くも、O’Reilly の Sanders Kleinfeld 氏によると、 Network Flow Analysis epub version な技術が、 もうすぐリリースされるそうなので超ご期待です。 (2010/07/12 修正 読み違えていました。Newwork Flow Analysis という「技術の電子書籍版」ではなく、」「書籍の電子書籍版」が出る、ということだったようです。ややこしくてごめんなさい。何か、実現化に期待出来そうな電子書籍解析技術情報がありましたら教えて下さい。いろいろと承認などシステム的な問題もあるとは思うのですが・・・)

で、どうしてそんなに Nielsen氏 のレポートに食いついたかと申しますと、それはもう「ScanSnapがものすごいんです。」ということなんです。
Happy Hacking Keyboard のPFU が 富士通にOEMしているスキャナーがScanSnapですが、以前からこれと裁断機を使った自分で電子書籍をつくる行為(通称:自炊)が存在したのですが、iPad発売とともに一気に盛り上がったわけで、私も便乗。ScanSnap S1500M(Mac版) をGET。正直、あなどっておりましたが、スピード・精度・機能と大変素晴らしいです。詳しくはこちらをどうぞ↓


で、業務資料以外に、大切に保存はするものの、ほとんど見ることが無くなるアルバ ムの中の「プリント写真」「はがき」「メッセージカード」や、大好きな曲の「楽譜」や20年分以上たまった手帳のリフィルやアイデアメモ、超整理法で封筒にいれまくってきた膨大な資料など、下手をするとコンテナ2つ分くらいあった書類も一気に電子化。必要なものなら、dropBoxなどを活用して、iPhone,iPadで持ち歩くことで、見返す機 会も増え生活が豊かになった気がします。
名刺なども、ScanSnapで取り込んだところ、少し前では考えられないほどのスピードで、スキャンと同時に文字認識(OCR)、フリガナまで勝手に振ってくれて、iPhoneの「連絡先」と同期できてしまいます。

とにかく、これをやってしまうと、もう今の電子書籍には、あれこれ不満が出てきます。今まで駆使してきた「読書術」なども使えない。既にある「検索」「ブックマーク」「辞書機能」「共有」などは当然として、学習用途やビジネス書、マニュアル資料で普通に行う、ページ内への「書き込み」「資料貼り付け」「コピペ」「目次の編集」は必然的に備わってゆく機能でしょう。テスト的に導入されている教育現場でも、このあたりの機能は渇望されているところでは無いでしょうか。

最後に、冒頭の Jakob nielsen氏、このテストを終えたユーザ達に満足度の評定を申し入れたところ、


PC、iPad、Kindle、紙 で、それぞれの読書体験を終えたユーザに1-7の満足度評定を行ったところ、iPad (5.8) 、 Kindle(5.7)、紙 (5.6)、PC(3.6)と、PCのみ惨憺たる結果だった。

User Satisfaction: iPad Loved, PCs Hated

After using each device, we asked users to rate their satisfaction on a 1–7 scale, with 7 being the best score.
iPad
, Kindle, and the printed book all scored fairly high at 5.8, 5.7, and 5.6, respectively. The PC, however, scored an abysmal 3.6.

・・・確かに、ヘミングウェイは自由でリラックスした格好で読みたいですよね。短編というのは、”Big Two-Hearted River”あたりだったのかな。

ん?しかしPC前でリラックスできていないというのもおかしな話ではないのか?コレについてはまた次回。ではまた!

宮松

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