■ソーシャルメディアが収益におよぼす効果を知る
ソーシャルメディアは「売り場」ではない。だからセール情報やキャンペーン情報を投稿したところで大した成果は得られない。
だが、どんなに「つながり」や「信頼関係」を築いたところで、その成果が「いいね」や「リーチ数」では、多くの事業者は納得しないだろう。
なにも目に見える収益だけがソーシャルメディア活動でのゴールではない。しかし、テレビや雑誌と違い、ソーシャルメディアは「インターネット上」に存在する以上、収益に対する「費用対効果」は十分に計測が可能なのだ。
■グーグル・アナリティクスの「アシスト価値」と「経路」
もっともポピュラーなツールは、Googleが提供する「グーグル・アナリティクス」となる。
まず、画面上のメニューから、トラフィック>ソーシャル を見て頂きたい。
図:http://analytics-ja.blogspot.jp/2012/03/google.html より
アナリティクスの「ソーシャル」の画面をみれば、facebook、twitter、教えてgoo、mixiなど、ソーシャルメディアが自社の事業にどの程度の収益を発生させているのかが一目瞭然となる。だがこのツールだけでは、本当のソーシャルメディアの成果は、実際よりも低く見積もられてしまうことになる。
そこで、登場するのが、「コンバージョン経路」と「アシスト価値」だ。
このように、アナリティクス上のメニューから、
コンバージョン>マルチチャネル>コンバージョン経路
と進むと、どういったメディアを経由してコンバージョンが発生しているかを詳しく知ることができる。また、その価値は、「アシストコンバージョン」を見れば一目瞭然だ。
これはあるクライアントから承諾を得て掲載している、facebook経由のコンバージョン値だ。「グーグル・アナリティクス」のキャプチャだが、注目して欲しいのは、最終コンバージョンよりもアシストコンバージョンとしての役割を多く果たしているという点に注目して欲しい。
このほかにも、プライマリディメンションや、セカンダリディメンションを操作すれば、PPC広告でも、思わぬキーワードやキャンペーンを停止してしまっているケースが見つかるだろう。
■ソーシャルだけでなく、マーケティング全般を見つめ直す
サッカーにおいても、チームプレイである以上、ゴールを直接決めるプレイヤーだけでなく、アシストしたプレイヤーは正当に評価すべきだ。例えば、ダメだと思っていたPPC広告のキーワードが、実はとんでもない得点源となっていることも多くある。組織に置いても、目立って成果をあげている社員の影には、必ず「縁の下の力持ち」がいるはずだ。ゴールを決めないからといって、簡単にクビにしてはいけない。多面的に成果を計測する必要がある、ということだ。
■アナリティクスに、Yahoo知恵袋を追加しておく
なお、現在、グーグルアナリティクス上では、まだ「Yahoo知恵袋」が、ソーシャルメディアとして登録されていないので、以下の手順で、5つのURLを追加設定しておくことをお薦めする。
Yahoo知恵袋のURL
detail.chiebukuro.yahoo.co.jp
m.chiebukuro.yahoo.co.jp
chiebukuro.spn.yahoo.co.jp
answer.chiebukuro.yahoo.co.jp
chiebukuro.yahoo.co.jp
■ソーシャルメディア経由の収益を最大化させるには
では、ソーシャルメディアをどう活用すれば、収益が最大化するのか、またそのしくみとは?現在、米国で「クラウド」「ソーシャル」をいち早くビジネスの現場に取り組み成功させている、salesforece.com の連載企画「ソーシャルメディア収益化プロジェクト」で、その詳細をご紹介しているのでぜひご一読いただければと思います。
http://www.salesforce.com/jp
/socialenterprise/social-media-marketing/
大切な事は、「すべては儲ければ良し」という古くさいビジネス感覚を捨て、「ソーシャルの住人と共存する」という「市民性」を、事業者が持てるかどうかではないだろうか。
■facebookでセミナー受付終了しました。たくさんのご参加ありがとうございます。
7・10(火)石塚しのぶ氏、来日記念セミナー『成功している会社はこう使っている「ソーシャル活用のしくみ」』