ダメなフェイスブック広告もよみがえる「アクション最適化CPM」登場! | 株式会社ISSUN(イッスン)

ダメなフェイスブック広告もよみがえる「アクション最適化CPM」登場!

目次

先月、「新しい広告管理画面」の説明の中でご紹介していた「アクション最適化CPM」が、広告マネージャ(フェイスブック広告の管理画面)からも使える様になっていたので、効用と使い方を解説します。

※広告編集時に表示される課金方法の選択メニューから、最適化CPMが選択できる。

2012/06/01 追記:本記事の投稿後に、新しいフェイスブック広告の作成画面が日本でも反映されていました。新しいフェイスブック広告の作成画面では、上記の様に選ばなくても、CPM=アクション最適化CPMになるようです。新しい広告画面については、以前ご紹介した「新しい広告管理画面」の説明を参照下さい。
参考:https://www.facebook.com/help/?faq=220734457954046 

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つまり、新しい広告管理画面では、「目的」 で、「以下の人に表示」 から 「ページへのいいね!」 を選択すると、上図の様に「価格設定:[クリック数]以外の目的を選択したため、広告またはスポンサー記事が表示される度に課金されます(CPM)。」と表示され、自動的に「アクション最適化CPM」が選択されていることが分かります。

■CPCで運用したい場合は?
「目的」を「広告またはスポンサー記事をクリック」に選択すればOKです。高いクリック率とコンバージョン率があるなら、CPCのほうが獲得単価は低く抑えられる傾向にあります。

フェイスブック広告に限らず、いわゆるPPC広告では、クリック単価、獲得単価を低く抑えて、より多くの人に見てもらい、より多くのコンバージョンを得たいところでしょう。

そのためには、限り無くターゲットを細分化して、仮説、検証を繰り返して広告内容を最適化してゆくことが重要です。

■クリック率が、0.06% を下回るなら試してみる価値あり!

しかし、思うようにクリック率を上げられない場合もあると思います。

特に、クリック率がだいたい「0.06%」を下回ってしまうような広告で、以下に記述しているような「レポート」をチェックすることで改善の見込みが立てられます。

例えば、訴求したいユーザ層が広く、うまく絞り込めない広告の場合は、クリック課金の方法よりも、

CPM(コスト・パー・ミル=1000人に表示させた時点で課金)課金

の方が、獲得単価を低く抑えられる場合があります。

さらに、フェイスブック広告には「最適化CPM」という方法があります。今までは「パワーエディタ」でしか使えなかったこの機能が、5/31より一般の広告画面でも利用が可能となりました。

※以前から「パワーエディタ」に実装されている最適化CPM

Editor

 

■いったい何を「最適化」しているというのか。

フェイスブックの管理画面では「アクションしてもらいやすい人に広告を表示させます」との記述だけで、詳細な仕様は公開されておらず、何を最適化しているかは今ひとつ不明瞭なのですが、今まで検証してきた限りだと、「同じユーザにはムダに何度も表示させない(傾向強し)」「ページをたくさん「いいね!」している人に優先的に見せる(傾向強し)」「広告をよくクリックしているユーザに優先的に表示させる(要検証)」など、結果だけを見ているとそのような要素では無いかと思われます。ただ、これは30程度の広告からの結果なので、もう少し検証してみないとなんともいえないところです。

ただ、その改善力は目を見張るものがあり、この「アクション最適化CPM」を採用して、最も効果が期待できる目安としては、フェイスブックの広告マネージャからレポート画面を表示させて、クリック率が0.06%以下の広告を対象にCPMとCPCの値を確認してみます。そこで、CPMよりもCPCの値が著しく低いようであれば、課金方法を「最適化CPM」に設定してキャンペーンを追加すると、獲得単価が一気に下がるケースが多いようです。

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※レポートを選択して画面を表示させる。

2012-06-01_0805

※レポートで表示されるCPCとCPMの課金単価の状況。実際に運用されている広告費がクリック回数や表示回数で割られた数字が表示されている。

十分に絞り込まれた広告の場合は、この限りではありませんが、もし広告配信対象がなんらかの理由で絞り込めず、困っている場合は、一度、試してみて下さい。

■CPCとCPMの関係について、少し整理しておきましょう。

CPCもCPMもどちらも同じ10円だとすると、1回クリックした時の金額も、1000回表示した時の金額も同じということになります。つまり、その広告は、1000分の1の割合でクリックされている、言い換えれば、クリック率が、ちょうど0.1%の状態です。

クリック率がこれを上回るならCPMで掲載したほうが獲得単価は低く獲得できるはずです。つまり、1000回表示で100円はらっても、クリック数では課金されないからです。逆に、クリック率が0.
1%を下回るなら、CPCのほうが獲得単価は抑えられることになります。

ただし、こうしたロジックを広告システムが安易に許してくれるほど、現実は甘くありません。1000回表示で100円だった課金額が、あまりにクリックされると200円になるケースも想定できます。経験値的には、だいたい0.06%を下回った場合は、CPMにしているほうが安く上がっていることが多い様に思われます。心配な場合は、同じ広告を両方の課金方法で掲載してみて、どちらがトクか、何日かおきにチェックしておくほうが確実かもしれませんね。ただし、ターゲットがしっかりと絞り込まれていて、クリック率も0.1%を上回る広告であるならクリック課金であるCPCで問題はないケースがほとんどです。

■入札単価はおまかせ、というリスクも。

「最適化CPM」では、入札単価は設定できません。キャンペーンで指定された一日の予算内で、もっとも「いいね!」が獲得できるように自動的に調整されてゆきます。ただし、先ほど説明したような条件が整っていれば、多くのケースでは最適化CPMが成功するでしょう。

注意点としては、開始後まもなくのほうが効果は高くなる印象なので、何度も結果をチェックして、本当に「最適化CPM」でよいのかは、他の広告よりも変動が激しい分、必ず定期的なチェックは行っておきましょう。

なお、この最適化については、今後、・リーチ数、・「いいね!」の獲得数、・クリック数、・ファンの友達への表示回数、などについても上限単価を設定することで、自動的に最適な獲得価格になる機能が提供されるものと思われます。

参考:フェイスブック開発者ドキュメント

https://developers.facebook.com/docs/reference/ads-api/optimizedcpm/

 

株式会社ISSUN スタッフ


この記事を書いた人
株式会社ISSUN(イッスン) 代表取締役 宮松利博
株式会社ISSUN(イッスン) 代表取締役 宮松利博
RIZAPグループ社創業時の商品開発とマーケティングを手がけ3年で年商20億円に成長、上場と同時に保有株を売却し、Webコンサルティング株式会社ISSUNを設立。日本イーコマース学会を立ち上げ、産官学連携にも取り組む。 【Facebook】【Instagram】【YouTube】【twitter】
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